哲学において
原典の「解釈」は哲学ではないと
先生から教わったことがある
通常の大学で教わる
原典解釈の営みは
概ねテーマに沿った
論理的再構成によるものだろう
しかし私の師にあたる人は
原典はテクストの記述に
忠実に読まなければならないと言っていた
これは慧眼だろう
テクストの流れは
思考の流れに等しく
その流れに沿って
事物を理解することが
最も自然に近いということなのだろう
だから私は
何を読むにせよ
「解釈」などはせず
記述に従って
読むのみなのである